政府の放射性物質への対応は「基本方針」として纏められた。これが、まやかしの対応策であることは、これまでに指摘した。

　放射性物質を環境から分離・回収するものではないからだ。

　剪定した植木の枝や、表面を削り取った土壌などはどこかに保管するようだが、現時点で場所は決まっていない。福島県知事に土地の提供を求めただけ。

　これはまだ許せるとしても、洗浄に使った汚染水に関しては、何ら手が打たれていない。ただ下水に流すだけなのだ。

　これを皆が見習う。

　何度もいうが、放射性物質を回収しない『除染』は、汚染を拡散させるだけ。結果として、環境汚染の拡大を招くことになる。最終的には、地下水が汚染され、海洋が汚染される。――地球規模の環境問題だ。

　何故こんな簡単なことが分からないのか？

　全く理解に苦しむ。

　信じて除染活動に汗を流している人には水を差すようで心苦しいが、あなた達が行っていることは放射能による健康被害を決して低減させない。逆に影響を長引かせ、「子ども達の未来を奪う！」ことになる。

　それでいいのですか？

　放射性物質を回収しない『除染』は、即刻中止すべき。

　国を挙げてこんなことをしていたら海外の国々は、日本の責任を追及してくる。国際訴訟が頻発し、日本国は多額な賠償を求められる恐れが大有りだ。

　海外の国々は、既に日本の対応を苦々しく思っているのだから。

　第一次世界大戦後、ドイツは戦勝国から膨大な額の賠償を求められ、国民生活・経済がどん底に落ち込んだ。この点を衝いて台頭したのがナチス。『ワイマール憲法』という平和憲法があったにも関らず、だ。

　日本の国家財政は破綻に瀕している。経済も東日本大震災の影響を受けて回復にあがいている状態。これに国際賠償が加わったとしたら我々の生活はどうなるか？

　前の日記で「事の重大さを理解していない」と述べたのはこのことだ。

　想いとは真逆に、日本の国・国民を破滅に導く！